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【エフェクトあるある?】困ったときのエフェクトのクオリティアップ術+ ~足し算編~

皆さんこんにちは!LunchTime広報部です!!

本記事では【足し算によるエフェクトのクオリティアップ】についてお伝えさせていただきます!
皆さんはこんな悩みを感じたことはありませんか?

・エフェクトを作成したけど、簡素になってしまう

・もっと派手にしたいけどうまくいかない

・要素の追加をしたいが何を追加したら良いか分からない

・クオリティアップって、具体的なにをするの?

本記事がそんなお悩みを解決するヒントにでもなれば幸いです!


目次

簡素になる理由とは?
クオリティアップの方法
 ①要素を追加する
 ②動きを強調する
 ③色の幅を広げる
 ④ディテール(細部)を作りこむ
おまけ:ポストエフェクトを追加しよう
まとめ


簡素になる理由とは?

エフェクトを作っていく上で見た目が簡素になってしまうことは良くありますよね!
「なぜエフェクトが簡素に見えてしまうのか?」その原因と改善方法を考えてみましょう。

まずは 以下のヒットエフェクトをご覧ください。

このエフェクトは4つのエミッターで構成されており、基本的なヒットエフェクトの最低限の要素で作られています。

また構成要素はとてもシンプルで、一つ一つを要素ごとに分解すると以下の4つの要素から成り立っています。

①ヒット部分のコア
②発光用の明るいグロー
③火花

④衝撃波

では、次に完成版のエフェクトと見比べてみましょう。

最低限の構成で作られたエフェクトと比較すると、完成版はずいぶん印象が違いますよね。

エフェクトが簡素に見えてしまう主な原因は、情報量の不足動きや色味の単調さです。

1つのエミッターだけではできる表現が限られてしまうため、最低限の要素のみで作成すると情報量が足りず、シンプルすぎる見た目になってしまいます。

簡素にならないようにするためには下記を意識して調整をしてみることが大切です。

①要素を追加する
②動きを強調する
③色の幅を広げる
④ディテール(細部)を作りこむ

こうした工夫を足していくことで、エフェクトに説得力が増し、「簡素」な印象から脱却することができます。
では次に、具体的に各項目を掘り下げて考えていきましょう!


クオリティアップの方法

エフェクトが簡素になる理由がわかりましたので、今度は具体的にどのようにしてクオリティアップを目指していくのかを各項目毎に説明をしていきますね!

①要素を追加する

エフェクトに奥行きや迫力を加えるには、新たな要素を加えるのが効果的です。
また、細かい粒子を追加することでエフェクトの密度間や印象を向上させることができます。

今回は例として下記の要素を追加しました。

・火花×2
・細かい粒子
・衝撃波×3
・リング
・風切り
・照り返し用のグロー

要素を追加する際は、単に増やすのではなく、それぞれの役割を意識しながら組み合わせることが大切です!

例えば、火花の表現では、

  • 「遠くに飛ばして余韻として残すパーティクル」
  • 「寿命を短くし、速度を上げて勢いを演出するパーティクル」

といったようにそれぞれの役割を分けて明確にしています。

②動きを強調する

動きにバリエーションが少ないとエフェクトが単調に見えてしまいます。
飛んでいく火花の速度や衝撃波の拡大にメリハリをつけることで、見ていて気持ちの良いエフェクトを目指しましょう!

下記の部分を意識してみましょう!

  • 速度の変化:エフェクトの出始めを速く、終わりをゆっくりにすることで自然な印象にする。
  • 拡大縮小の変化:拡大縮小のアニメーションをリニア(等速)にするのではなく、緩急をつけることでメリハリを付ける。
  • ランダム性の付加:火花の飛び散る方向や速度をランダムにすることでリアリティを向上。
  • 時間差を設ける:複数のエフェクト要素を時間差で発生させ、単調さをなくす。

動きにバリエーションをつけることで、エフェクト全体に躍動感を持たせることができます。
ついつい調整を忘れがちになる部分ですが、クオリティアップの為にぜひ意識してみてください!

③色の幅を広げる

色味が単調だと、エフェクトがのっぺりとした印象になることが多くあります。
全体的な陰影や色の幅を広げることで、エフェクトの質感を高めることができます!

下記の部分を意識してみましょう!

  • グラデーションを加える:色の変化をなめらかにすることで、深みを演出。
  • コントラストを強める:明るい部分と暗い部分の差を大きくし、視認性を向上。
  • 色にバリエーションを持たせる:単色ではなく、複数の類似色を組み合わせてより豊かな印象に。

同じエフェクトでも色を工夫することで、エフェクトの印象が一気に変わります。
色味は得意不得意が出てくるところでもありますが、理解をすると表現の幅が広がるので頑張りましょう!

④ディテール(細部)を作りこむ

細かい要素や時間遷移、描き込みを追加することで、エフェクトの完成度を高められます。
例えば、エフェクトのライフタイムを調整して時間経過による変化を加えることや、テクスチャの陰影などの描き込みを意識するとより説得力のある表現が可能になります。

下記の部分を意識してみましょう!

  • テクスチャの活用:火花や煙の粒子に細かいノイズや模様を加え、リアルな質感を出す。
  • ライフタイムの調整:エフェクトの各パーツごとの持続時間を変え、自然な流れを作る。
  • 光の強弱をつける:発光エフェクトにフェードイン・フェードアウトを加え、自然な光の揺らぎを演出。
  • 細かい破片や塵を追加:爆発時に微細な粒子が舞うようにすることで、密度感をアップ。

ディテールを加えることで、エフェクトの完成度を大きく向上させることができます。
こだわって作った部分は第三者から見ても良く分かりますので、ぜひこだわって作り込んでください!


おまけ:ポストエフェクトを追加しよう

画面全体に適用するエフェクトの総称をポストエフェクトと言います。
画像や映像を画面に表示する前に、フィルターやエフェクトを適用する処理のことで、TikTokのフィルターを想像してもらえると分かりやすいです!

特に以下のような処理を加えると、よりリッチな表現が可能になります。

  • ブラー効果:動きの残像を加えることで、スピード感や迫力の演出。
  • ブルーム(発光効果):明るい部分を強調し、幻想的な雰囲気を強める。
  • カラーフィルター:特定の色味を調整し、エフェクトの統一感を向上。
  • ディストーション(歪み効果):爆発や衝撃波に歪みを加え、空間への影響を演出。

ポストエフェクトを適切に活用することで、エフェクトの質を大幅に向上させることができます。
追加する際は、沢山のポストエフェクトを掛けすぎないように注意してください。
元のエフェクトと見た目が大きく変わってしまうことが多いため、あくまでも最後の調整として追加することがオススメです!


まとめ

今回はエフェクトを作る上での足し算の考え方について解説しました!
まず大前提として、"簡素なのが悪い" ということではありません。
実際に案件の場合はゲームシステムや処理負荷の関係で、簡素な作りになることも多くあります。

しかし、クオリティアップを目指す場合は、一度足し算をして情報量を増やしてみるのも有効なアプローチです。

エフェクトデザイナーは、現実世界ではありえない魔法やエネルギーを創造しますが、根本の考え方は現実世界の物理法則や化学現象を参考にしています。
派手な表現をしたい場合は、「現実世界の挙動」をベースにしながら情報量を足していくことで、説得力のあるエフェクトを作ることができます。

今回紹介した「必要な要素の追加」「動きの強調」「色の幅の拡張」「ディテールの向上」「ポストエフェクト」を意識しながら、ぜひエフェクト制作に活かしてみてください!

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