皆さんこんにちは!LunchTime広報部です!!
突然ですが、皆さんはどんなスペックのパソコンをお持ちでしょうか?
ノートパソコンでもデスクトップパソコンでも、エントリーモデルからハイエンドモデルなど様々な種類が販売されています。
「エフェクトやゲーム制作を始めたいけど、どんなパソコンを用意すればいいか分からない...」
こんな悩みをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで、今回はゲームエフェクトを制作するうえで、
・パソコンのどのパーツが何の役割を果たしいてるのか。
・前回の記事で紹介したソフトウェア・ツールが、どの程度のスペックのパソコンであれば快適に動作するのか。
・必要最低限スペック、推奨スペックはどれくらいなのか。
これらを本記事でまとめましたので是非ともご覧ください!
それぞれのパーツの役割とは
まずは制作においてのパソコンの推奨スペックをドンッ!と出すのではなく、パーツ毎の役割を説明していきたいと思います!
・CPU (Central Proccessing Unit)
CPUとは「パソコンの脳みそ」と言って過言ではありません!
主な役割はデータの処理や計算(演算)です。
このCPUが高性能であればあるほど、その分処理も高速になり、パソコン全体の快適な動作が見られます。
続いて以下の表をご覧ください。
Intel | AMD | ||
エントリーモデル | Pentium、Celeron | Ryzen 3 | |
Core i3 | |||
ミドルモデル | Core i5 | Ryzen 5 | |
ハイエンドモデル | Core i7 | Ryzen 7 | |
Core i9 | Ryzen9 |
CPUにはシリーズがあり、「エントリーモデル」「ミドルモデル」「ハイエンドモデル」の順に性能が高くなりますので、CPUを選ぶ際は、これらのシリーズを意識しましょう!
そして、もう一つ注目する箇所がございます。
それは「コア数」と「スレッド数」です!
コアが何かと言いますと、文字通りCPUの核です。このコアと言われる箇所でCPUの処理、計算を行っているのです。
例えば、エフェクトの制作中に「インターネットで資料動画を見たい。ついでに音楽も聴きたい。」となった場合、コアが一つしかないと処理が追い付かずパソコンの動作が非常に重くなってしまいます。
最近のCPUではマルチコアという機能が採用されていて、8コア~20コアと、とてもコア数が多くなっており、数が大きいほど、処理能力に長けていますので、こちらの数字も注視しましょう!
そしてスレッド数ですが、スレッドとは同時に処理できる作業の単位になります。
つまり、コア数とスレッド数の数値が高ければ高いほど、同時に複数の作業を実行することが可能になり、処理効率が非常に上昇します。
ここで以下のもう一つの表をご覧ください。
Intel Core i7-14700 20C18T の場合 | |||
Intel | メーカー。 | ||
Core | ブランド。 | ||
i7 | シリーズ。 | ||
14 | 世代。 例)14世代→14xxx | ||
14700 | プロセッサーナンバー | ||
20C | 20コア。数字が大きいほど高性能。 | ||
28T | 28スレッド。数字が大きいほど高性能。 |
基本はシリーズ、世代、コア、スレッドの4つの数字が高いものが高性能の指標になりますのでこれらの数字をよく見て選びましょう!
プロセッサーナンバーは、数字が大きいほどCPUの性能は高くなります。
シリーズの数字が異なる場合はシリーズの数字が大きい方が高性能になります。
・Intel Core i7 13700 16C24T > Intel Core i5 14400 10C16T
i5よりもi7の方が高性能なシリーズの為、「Intel Core i7-13700」の方が処理能力が高いということになります!
表の上から順にチェックしてCPUを決めるといいですね!
・メモリ
メモリとは、CPUが処理したデータやプログラム情報を一時的に保存するパーツになります。
最近売られているパソコンですと、16GBのメモリがデフォルトで内蔵されているので動作に問題はございませんが、この数字が大きいほどメモリに保存されている情報をCPUがより高速に処理でき、パソコンのパフォーマンスが上昇します。
このメモリの役割は、作業机を想像していただければ分かりやすいかと思います。
メモリの容量が大きくなればなるほど作業机も大きくなり効率よく作業が出来るということです!
・ストレージ(HDD、SSD)
ストレージとは、パソコン内のデータを保存するパーツになります。
作成した画像や動画、インストールしたソフトウェアなどが保存されるパーツになります。
また、ストレージには「HDD」と「SSD」の2種類がございます。
どちらも用途は変わりませんが、明確な違いはデータの読み書きの速さです。
SSDは、HDDに比べ非常に読み書きの速度に長けています。
その代わりに値段がHDDに比べ高価にはなってしまいますが、その分の能力は発揮できますのでSSDを選ぶことをオススメいたします!
パソコンを動作させる分には256GB程度で問題なく動作しますが、3DCGのモデルデータやテクスチャの画像データなどをたくさん使用するので、エフェクトデザイナーなどのクリエイターを目指すには1TB~2TBの容量は確保しておきたいところです。
・グラフィックボード(GPU)
グラフィックボードとは、パソコンの画面出力・映像処理を担う非常に重大な役割を持ったパーツになっています。
とても高い画像処理能力を持っていますので、パソコンゲームや動画編集、それこそゲームエフェクトの制作など、幅広い分野で活躍するパーツとなっています。
ここで以下の表をご覧ください。
NVIDIA® GeForce RTX™ 4060 Ti 8GB の場合 | |||
NVIDIA | メーカー。 | ||
GeForce | ブランド。 | ||
RTX | シリーズ名。他にGTXもあるが最新はRTX | ||
40 | 世代。数字が大きいほど最新世代。 | ||
60 | グレード。数字が大きいほど高性能。(※同じ世代のみ) | ||
Ti | 接尾辞。Tiの他にSUPERがある。 Ti:前後のグレード間を埋める性能(70 Tiなら70と80の中間) SUPER:性能が高めのモデル(70 SUPERなら70の後継機) | ||
8GB | ビデオメモリ(VRAM)。数字が大きいほど効率的に処理が可能。 |
こちらはグラフィックボードの型番の見方です。
基本、世代とグレードの箇所の数字が高ければ高いほどグラフィックボードのスペックも高くなっています。
またグラフィックボードにはビデオメモリ(VRAM)と言われる機能があります。
このビデオメモリは、映像を処理する専門のメモリとなっていて普通のメモリとは違い、高速に映像データを処理することが出来ます。
このメモリの容量が豊富であればあるほど、とても高品質な映像をスムーズに処理することが出来るという訳です。
ゲームプレイや映像編集、ゲーム開発において、グラフィックボードはとても重要なパーツだと言うことを覚えておきましょう。
ソフトウェア・ツールでの最低、推奨スペック
さて、ここまではパソコンのスペックを決める際に注目すべきパーツの説明を行いました!
ここからは前回の記事で紹介した「ゲームエフェクト制作ツールをご紹介!!エフェクトにおける必須な要素、ソフト・ツール毎の役割、機能を解説します!」中から無料で使用することが出来る、UnityとUnreal Engineが推奨するパソコンのスペックを紹介したいと思います!
前回の記事はこちら
・Unity
Unityが公表している最低限必要なPCスペックは以下の通りです。
最低要件 | Windows | |||
OSバージョン | Windows7(SP1+)、Windows10、Windows11,64ビット版のみ | |||
CPU | SSE2 命令セットをサポートするX64アーキテクチャ | |||
グラフィックスAPI | DX10、DX11、DX12対応のGPU | |||
追加要件 | ハードウェアベンダーが公式にサポートしているドライバー |
しかし、3Dゲームを想定したエフェクト制作となるとまた推奨のスペックは変わってくるでしょう。
最低でもCPUはシリーズ「Core i5以上」コア数は「6コア以上」を選びましょう。
また、Core i7のコア数がより多いCPUを選べばフレームが落ちたりフリーズ等の問題なく快適に動作するでしょう。
メモリは最低でも16GB、余裕があれば32GB以上を搭載するのをオススメします!
グラフィックボードは、なるべく高性能なものを用意する必要がございます。
モデルの映したり、エフェクトのプレビューを表示する際に、高画質で映像をなめらかに表示する必要があるからです。
基本NVIDIA製のグラフィックボードがオススメでGeForce RTX40シリーズを使用することで快適な作業が可能です。
ストレージは、1TB以上の容量がある、大容量で高速の読み書きが出来るSSDを使用しましょう。
・Unreal Engine 5
Unreal Engine5が公表している最低限必要なPCスペックは以下になります。
OSバージョン | Windows 10 64-bit 2004 / 20H2 revision .789 以上 | |||
CPU | Quad-core Intel または AMD、2.5GHz以上 | |||
メモリ | 8GB | |||
グラフィックカード | DirectX 11 または DirectX 12 対応のグラフィックカード |
また公式サイトにUnreal Engine5でゲーム開発するにあたって合理的なガイドラインが記載されていますのでこちらも紹介いたします!
エフェクト制作をされる方はこちらのガイドラインを参考にしましょう!
OSバージョン | Windows 10 64-bit(Version 20H2) | |||
CPU | Six-Core Xeon E5-2643 @ 3.4 GHz | |||
メモリ | 64 GB | |||
グラフィックカード | NVIDIA GeForce RTX 2060 SUPER 8 GB | |||
ハードディスク | SSD 256 GB(OSドライブ) | |||
SSD 2 TB(データ ドライブ) |
細かくスペックが紹介されていますね!
見てわかる通り、どのパーツも非常に高性能になっています。
CPUの「Six-Core Xeon E5-2643 @ 3.4 GHz」に関しましては、10年以上前の古いモデルになっていますので、現在販売されている13世代、14世代のCore i5~のCPUを使用すれば問題なく稼働します。
とりあえずゲーム開発を始めたい!という方は上記の表と先程紹介したCPUを参考にパソコンを購入してみてはいかがでしょうか?
まとめ
今回はエフェクト制作においてパソコンのスペックの詳細、選び方について説明いたしました!
UnityもUnreal Engineも、必要最低限のスペックは公表されてはいますが、これらはクオリティの高いゲームエフェクトを作り始めるには、オススメできるスペックとは言えません。
CPU、メモリ、ストレージ、グラフィックボードと確認する箇所がたくさんあり非常に難しくはありますが、これらがエフェクト制作をするうえでオススメしたスペックを満たしていれば、快適なゲーム開発、エフェクト制作を行うことが可能になります!
問題なく快適に動作できるような、パソコン・スペックを選びましょう!
この記事が皆さんがゲームエフェクト制作を始めるにあたって、パソコン選びのきっかけになれればと思います!
それでは、ご拝読ありがとうございました!
次回の記事もお楽しみに!