皆さんこんにちは!!
LUNCH TIME広報部です!
本記事のブログテーマは「エフェクト座談会」ということで、弊社所属の現役エフェクトデザイナーに「エフェクトと属性」について自由に話していただきました。
というのも、大体のファンタジーゲームでは、四大元素に代表される火や水などの自然物が持つパワーを操れるキャラクターや作品独自の属性を持ったキャラクターが登場します。
それらのキャラクターが繰り出す技のエフェクトを制作するのもエフェクトデザイナーの仕事です。
ですので、本記事では、現役エフェクトデザイナーの方にお越しいただき、エフェクトを制作する際、属性らしさを出すために気を付けていることや好きなところ等をカジュアルにお話しいただきましたので、お楽しみいただけますと幸いです。
それでは、どうぞ!!!!
メンバー紹介
↓↓ 今回語っていただくエフェクトデザイナーの皆さん ↓↓
エフェクトデザイナー歴3年 苛烈なヒヨ子
エフェクトデザイナー歴2年 竹を割ったようなおしゃべりネコ
エフェクトデザイナー歴半年 意見が言えるしっかりペンギン
エフェクトデザイナー歴5年弱 ゲーム業界歴10年以上 切れ味の強い寡黙職人クマ
※2024年10月時点
好きな属性について
それでは、エフェクト座談会をはじめていきましょう~!
テーマは「属性」についてです。
よろしくお願いします~。
まずは、好きな属性ということで、見るのでも作るのでもどちらでも大丈夫なので、みなさんの好きな属性を教えていただきたいです!
では、ぺンさん!お願いします!!
そうですねー……自分の好きな属性は 氷属性 ですかね。
キラキラしててパッと見て綺麗なのが分かりますし。個人的には、氷のエフェクトは一番きれいに見せやすい気がするので…。
なるほど!見るのはもちろん作る方も好きということでしょうか?
作るのはあまり好きじゃないです(笑)
メッシュがめん●いんで…ボソ
あぁ~(笑)
では、ネコさんはどうですか?
自分はそうですね~…光属性とか好きですね!
もともとファンタジー感ある魔法系とかが好きなので~。氷と一緒ですけどキラキラしてますし(笑)
あと色合いとかも好きですね!虹色とか入れてもいいし!
キラキラが分かりやすくていい感じなんですかね?
キラキラが好きです(笑)
エフェクトなんか光らせてなんぼじゃい!!
そういう感じなんですね(笑)
(笑)(笑)
でも色合い的には火とかすごい好きです。
作るのは別ですけど……(笑)
見るのが好きと作るのが好きではやはり違うんですね~。
では、クマさんはどうでしょう?
私は爆発が好きなので、属性的には 火 が好きです。
それは作るのが好きなんですか?
そうですね。爆発って一瞬で目を引くような画が作れますし、様々な要素があって、やることが多いので、すごく勉強になります。
爆発でデザイナーのレベルがわかるというか……。収縮や拡散の仕方とかインパクト感の出し方、タメツメや余韻、とか。
※火属性参考画像
なるほど……。
爆発は情報量が多いエフェクトなんですね…。
好きな属性に関しては人それぞれですね!
苦手な属性について
それでは、続いて「苦手な属性」についてです~。
ただ見る方だとあんまり苦手とかはないと思いますので、作る方から見て苦手な属性についてで、自由に話しましょう!
はいはーーい!
雷が苦手です!…雷が苦手です。
※雷属性参考画像
できることならあんまり作りたくないですね……。
それは、どうしてですか?
雷は、描くのが難しいからです……。
以前手描きで連番の雷を描いた時に、細くして消えていくというのをちょこちょこ描いて頑張ったんですが、すごく難しかったです……。
手描きは、どれも難しいですよね……。
まぁ雷は、手描きで描かなくてもメッシュで作成する方法もあるので(笑)
ですね~。
以前クマさんの隣の席の時にその方法で作成してるのを横で見て、真似したりもしました(笑)
ちなみにエフェクトが上手なクマさんでも苦手な属性あるんですか?
私は水ですかね。
まぁみんなあるあるなんじゃないかな(笑)
たしかに。
流体系とかの連番テクスチャーで作るのがベターとされているエフェクトは、難しいですよね。
最近はEmberGenとかで連番テクスチャを簡単に作成できるものがリリースされたっぽいですけど。
自然な水とかを表現するには、外部のソフトを使用しないと難しいですよね。
やっぱり水とかの流体系は、テクスチャーにすごい依存するというか、テクスチャーの出来次第でエフェクトのクオリティーが決まることが多いので、苦手ですね。
見た目や質感だけでなく、動きだって、連番の出来次第なところありますもんね。
ですね~。
1枚でも力技で工夫してやるのも手ではありますけど……。
自分は以前そっちでやりましたね…。ディストーションみたいなやつをもういろいろ試して、とにかく歪ませて、透明だけど透明過ぎない感じを出すのが難しくて……。
そうそう、あと液体でいうと私はハイライトですね。液体独特の反射というか、それが難しいです。
なるほど……。
ネコさんも水苦手ですか?
いや、私は達成感が高いのでわりと嫌いじゃないです(笑)
テクスチャー描けって言われたけど、水は全然楽しかったです!
水はいいんですね(笑)
ペンさんは……氷ですか…ね…?(笑)
最初のイメージが(笑)
いや、でも、それだけじゃなくて、氷属性で自分がきついなって思うのが色味と質感なんですよね~。
氷らしい色味って難しくて、青すぎたり反射させすぎたりするとガラスっぽくなったりして、氷に見えないし、逆に白っぽくしてもそれはそれで氷に見えないしって感じで、色味のバランスが難しいです。
あと演出でライト入れたら、意図しない反射しちゃうし……。
うーんなるほど……。
みなさん難儀してますね~。
まぁ、作るとなったら、結局どれも何かしらの難しさが絶対あるのでね…。
属性らしさを出すために気を付けていること
それでは、最後に属性らしさを出すために、制作する際気を付けていることについてお伺いしたいです!
色合い、コントラストとかすごい意識してるかもしれないです。
火属性だと、エフェクトの最初に青をいれて赤に変化させることで、差し色的な要素を入れることもできるし、色の変化で温度とかの情報量を足すこともできますし~。
ふむふむ。
あと、火属性の時は大体一番後ろに黒を出してあげるか、終わる時に黒い煙出すかして、白飛びしないようにとかしてますね。
※火属性参考画像
なるほどなるほど。
それでは、今まで出てない土属性とかどうですか~?
土属性だとすごい思うのが設置部分どうしようってところですね…。
あ~、設置部分はボかすなり、煙出すなりでカモフラージュしないとチープに見えて、仕事だと高確率で返されますね。
私の場合はなんか砂バッと出して、設置部分にこう地面っぽいメッシュ置いたりして、対応してますね。あとは亀裂をいれたりとか。
うんうん。
あとは、石の飛び方とかですかね。
石はサイズによって飛び方とか飛距離とか結構違うので、大きいと「手前かな。」とか小さいと「遠くまで飛ばそうかな。」とか考えてますね。
あ~ヒットエフェクトとかだと、石が最初の衝撃の力で飛び出して、その後だんだん減少する感じとか、落下するスピードの違いとかも気にしないとですよね。
そうそう。
そんで、小さい石をいっぱい飛ばしてると、レギュレーション的にメッシュがカツカツになってきて~「あ~どうしよう、ヒットにも石出てるしな~」ってどれくらい出すかずっと悩んでるみたいな(笑)
ペンさん今日メッシュに絡んだ話多いですね(笑)
(笑)(笑)
あとは消し方も気を付けるポイントですね。
石や砂が実体なのか、魔法の一部なのか、縮小で消すか、そのまま地面を貫通させて消すか、不透明度で消すかとか……。消し方にも違いが出てきますよね。
なるほどなるほど。
個人的には光と闇とかも聞きたいですね~~。
あんまり作ったことないんすよね~。
う~んないかも~…。
ガーン。
闇属性は、紫、黒、青……まぁ赤?ぐらいか。
そこら辺の色をベースに制作してますね。
煙とか使って、禍々しい雰囲気にしてるイメージですね……。
うん、イメージですが…。
光属性は作ったことがあんまりないですけど……やるとしたら、黄色っぽい感じで白飛びしないように光らせつつ、虹色を使って作るかな…?
虹で光属性っぽくしてるみたいなイメージある(笑)
たしかにそうですね!
あ!あとオーラ!オーラ!オーラ!……オーロラ?
※光属性参考画像
(笑)
たしかにそういう印象がありますよね。
あとは、まぁキラキラさせてあげて……(笑)
(笑)
そういえば、光属性って背景暗ければいいんですけど、明るいところに持って行った時、本当に地獄ですよね。見えなくなって(泣)
うわ~わかります。確かにきついですよね。
とりあえず、裏に黒入れて調整ですね(笑)
あとは……雷属性とか?
自分は雷を作る時は寿命(※)を結構意識して作ってます。
※寿命……エフェクトを表示させる時間
寿命を長くしすぎると雷には見えないですし、短すぎると印象に残らない。
絶妙な微調整が必要です。
わかります。わかります。
あと発光の強さで一瞬だけ強くさせたりとかですね。
そうそう。
常に発光させるのではなくて、一瞬にすることで、見た人にインパクトを残したりとか。
インパクトつけたいですもんね。雷が落ちた時とか。
そうですね。どうしても一瞬なんで、なにかしら印象を付けたいですからね。
あと雷のエフェクトを作る際には、動きにあまり拡縮を使わないとかも注意点ですね。等倍で見て問題なくてもスローで見ると動きがおかしいことになってしまいますからね。
まぁ雷に限らずどんなエフェクトにも共通していることですが、最近のゲームは、プレイ動画がYoutubeにアップされるので、コマ送りやスロー再生が容易に出来るようになってしまいましたから…。等倍で見て良いエフェクトなのは当たり前で、スローモーションや、コマ送りでも破綻しないエフェクトでないといけないですよね。
たしかにそうですよね……。
最後に
はい、ということで、今回はエフェクトの属性について皆さんにお話ししていただきました。ありがとうございました~!
ありがとうございました~!
エフェクトは本当に様々なことを考えながら、制作していることがよく分かりました!
それではまたお会いしましょう~!
まとめ
さて、本記事では「属性」をテーマに、弊社所属の現役エフェクトデザイナーに「エフェクトと属性」についてカジュアルにお話ししていただきました。
現役エフェクトデザイナーの属性エフェクトに対する正直な意見をご覧にいただけたのではないかと思います。
実際の現場でも、各案件の世界観や開発環境に合わせた属性エフェクトをあーでもないこーでもないと悪戦苦闘しながら制作しております。
少しでも皆様のエフェクト制作にお役に立てれば幸いです!
それでは、次の記事もお楽しみに!!